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2016年3月橘先生全体練習


3月12日(土)午後、東久留米市生涯学習センター(写真)地下の音楽室で、自由学園楽友フィルハーモニック・オーケストラの合奏練習をおこないました。本番を指揮して下さる橘直貴先生を迎えての、楽友フィルとしては初めての練習。  これまで個人練習や合奏練習を重ねてきて、いよいよ橘先生に振っていただける日。「これじゃ駄目」と思われないかドキドキでした。練習の曲順は、ベートーベン交響曲第5番「運命」、ブルッフ作曲ヴァイオリン協奏曲第1番、ヨハン・シュトラウス二世「皇帝円舞曲」の順。  繰り返しなどの基本的なことは団員に事前に連絡しておきましたが、「運命」の練習が始まったら、びっくりの連続。まず一通り全楽章を通してみましたが、今まで準備していたテンポより全般的にかなり速い。そして音の作り方も、一般的な『運命』では「ぐわーっ」と押すところをすーっとディミヌエンド(小さく)したりして、慣れるのに少し時間かかるかも。  一昨年、昨年も橘先生に振っていただいて、特にベートーベンなどでは「当時の音になるべく近く」したいのだろうと感じていました。私が叩いているティンパニでいえば、今の楽器だと倍音の少ない澄んだ音も出せますが、当時の楽器を当時の叩き方で叩くと、かなりバンバンと鋭い音で、下手をすればうるさいだけの太鼓になってしまいます。  練習中に橘先生が聴くことを勧めていたのが、つい1週間前の3月5日に亡くなったアーノンクールが指揮した、ウィーン・コンツェントゥス・ ムジクスの演奏。昨年5月におこなわれた演奏会の録音です。(ちょっと「やり過ぎじゃない?」と思うところもありますが、すごい演奏です。練習後に数人で聞いてみて、橘先生が作りたい方向がだいぶわかった気がしました)  一通り通した後、楽章ごとに細かく指導していただきました。時間には余裕がなかったので、かなり駆け足だったし飛ばしたところもあったし、先生としては言い足りないこともあっただろうと思いますが、中身の濃さ、無駄のなさは、さすがです。とても楽しい充実した時間でした。  いつもより狭い部屋に、45人ぐらいの人が集まって練習。外は冬が舞い戻ってきたような今日の気候ですが、ここだけ汗ばむような陽気。  管楽器は、パートによってはメンバーが決まったのが直前だったりして、しかも今日別のところで演奏会本番という人も何人かいて全員は揃いませんでしたが、先月までの申し訳ない歯抜け状況から一転、非常に充実したブラスセクションになりつつあります。来月はほぼ全員揃うので楽しみ。  弦楽器も、とても充実してきています。個人練習やパート練習はまだ不足気味の人もいますが、音が欲しいところで十分な音を、しかも満足できる音程で出せる人の割合が多く、一緒にやっていて楽しい。細かいところや基本的な技量不足は、これからどんどん磨いていけるでしょう。  ベートーヴェンが終わったのがほぼ午後4時。その後のブルッフとシュトラウスは、さらに駆け足。ここでも橘先生の「すごさ」が発揮されます。一通り流したのかと思ったら、ポイントを絞って詰めるところは詰め、さらに時間がなくなった終盤では、何小節目のどのパートはここを注意など、口頭でバシバシバシと注意点を指摘。頭の中、どうなっているんだろう。  橘先生は、次の予定があるので4時半に足早に去っていきましたが、間に合ったでしょうか。  今日の練習は、これまでの自由学園Rフィルハーモニック・オーケストラの練習と比べて、新しいステージに入ったと感じます。きちんと橘先生に言われたことを咀嚼して自分のものにし、基本的な練習も怠らずにやっていけば、「こんな運命、聞いたことない」(←もちろん良い意味で)という演奏ができるんじゃないかと、気力も高まりました。  もちろんそのためには、一人一人が、またパートごと、セクションごとに、しっかり計画的に練習を積み重ねる必要があります。今日は代表になって初めて、確実な満足感を味わえた一日でした。これからも、より良い音楽を生み出すより良い集まりになれるように、できることを積み重ねていきたいと思います。


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